ファレルぐらいから開始時間が押していて、結局30分遅れのスタート。DJも位置について、ついに始まるか!? と思いきや、再びSEに逆戻り……。観客の中には声を上げる人、帰り支度をする人が出始め、まさかと思った瞬間、ついにSNOOP DOGG登場!! あの聴く者を魅了して放さない魅惑の低音ラップと、ハイ・トーンのセクシーなシャウトでオーディエンスの興奮は1曲目から最高潮に。最初は堅い表情を見せていた彼も、次第にペースがつかめてくると時折笑顔を見せるようになった。曲に合わせて、女性ダンサーやビッグ・ママ風の女性ラッパーが登場したり、モータウンのジャケットから抜け出してきたような年老いた男性がコミカルに踊り笑いを誘ったりする。噂には聞いていたが、これほど完璧なプロデュースでエンターテイメントを披露するとは! 後半になるとゲストとしてファレルが登場。だがスヌープはファレルに付け入る隙を与えない見事なラップで応戦、懐の深さ、キャリアの豊富さを見せ付けていた。その後さらにファレルのヒューマン・ビート・ボックスに合わせてエリカ・バドゥがレゲエの裏リズムを打ち、ダミアンとファレルがラップを担当するという夢のコラボレーションが実現! まさに世紀の競演が、このSPRINGROOVEのステージから誕生した。